アクセントクロスの選び方

部屋の中が普通すぎるので、何かアクセントが欲しい。
でも、予算はあまりかけられない。
そんなとき、真っ先に考えるのがアクセントクロスです。
昔は、一般住宅で壁一面だけクロスを変えるなんてことは、考えもしませんでしたが、今ではよく使われる手法です。
ただ、上手にアクセントクロスを使うのは意外と難しい。
クロスは、驚くほど種類があり、その組み合わせとなると、とんでもない数です。
しかも、機能がそこまで変わるわけではないクロスについてなので、個人の好みがもろにでるため、正解がないともいえます。
でも、家が完成後、ちょっと失敗したかな、と思うことが多いのもアクセントクロスです。
選ぶ時の参考になるように、アクセントクロスを選ぶ時の基本的な考え方をあげていきます。

基本的な考え方

ベースは白系

まず、ベースの色は、白系にする。
これは当然なのですが、もしベースに濃い色を使う場合、
アクセントクロスは使わないほうが無難です。
濃い色の壁紙にアクセントで濃い色を使うと非常にうるさく感じます。
また、アクセントに一面だけ淡い色というのも考えられますが、全面濃い色のクロスにするより、淡い色が1面ある分、3面ある濃い色をとても濃く感じてしまいます。
効果的に使うのは難しいです。
アクセントクロスを使うならば、ベースは白系にするのがいいでしょう。

色を増やしすぎない

室内の壁の色は、ベース+アクセントクロスの色。
できるだけ色を増やさないほうが、失敗は少なくなります。
多くの色をバランスを取りながら、うまく使うのは非常に難しいのです。
クロスは、その2色だけだから大丈夫と考えていると盲点なのは、設備とカーテン。
設備というと、一番色があるのはキッチン。
キッチンの扉の色は、場合によってはかなりの面積になります。
さらにカップボードまでそろえていると、その色が十分アクセントになる為、アクセントクロスは要らなかったなんてことも。
また、特に忘れがちなのがカーテン。
カーテンは家が完成してから購入する場合も多いかと思います。
カーテン購入の時になって、アクセントクロスとカーテンの色の組み合わせが難しいことに気がついたりします。
特に、濃い目の色のカーテンを検討している場合は、注意して下さい。

アクセントクロスは濃い色、鮮やかな色を

アクセントにしたいので、薄い色や淡い色より、鮮やかで濃い色を選んだほうがいいでしょう。
まず、部屋に入った時の印象が異なります。
鮮やかなほうがパッと目を引きます。
淡い色もやさしい印象で悪くはないのですが、
なんとなくぼんやりとしてしまい、アクセントクロスでありながら印象に残りにくいのです。
せっかくのアクセントクロスなのですから、思い切って濃い色や鮮やかな色を選択したほうが効果的だと思います。

アクセントクロスは大きく

ニッチのように壁のへこんだ部分のみ、アクセントクロスとした事例をよく見ますが、それよりは壁一面をアクセントクロスにしたほうがいいと思います。
壁には家具などの物が置かれます。
アクセント部分の見える面積は大きくなることはありません。
基本的により小さくなります。
さらに、ベース部分は基本白系。
膨張色でもありどうしても大きく見えるものです。
いざ施工されてみると、部屋の白さに対してアクセントクロスの面積が、
非常に小さく感じるということがよくあります。
思い切ってある程度大きな壁面をアクセントクロスにしたほうがいいでしょう。

このあたりが基本的な選び方となります。
ただ、あくまで基本的な選び方であり、ここに書いてあることと正反対の方法でありながら、上手にアクセントクロスを使っている事例を見ることもありますので、冒険せず無難にまとめたい時に参考にしてください。
あとは、アクセントクロスは、本当に難しいし、感覚は人それぞれということもあります。
もし、決められないようならアクセントクロスは止める。
選べないけど一ケ所どうしてもアクセントクロスを採用してみたい。
そんな時は、施工事例などをそのまま採用してしまうのもいいと思います。

上に書いたのは基本的な考え方ですが、
ここからは具体的に細かい注意事項をいくつか挙げてみます。

具体的な注意事項

サンプルと実際の違い

アクセントクロスとして、気に入ったクロスを探し、サンプルを取り寄せる。
ベースのサンプルと並べてみて、非常にいい感じ。これでOK。
でも、実際に施工されてみると何か違う。
これは本当によくある事です。
理由は、色というのは、大きい面積になると色が薄く見え、
小さなサンプルでは濃く見えるものだからです。
このため、基本の部分にも書いたように、大胆に濃い色や鮮やかな色を選択したほうが、
失敗が少ないでしょう。

窓に注意

アクセントクロスの面に窓があると、カーテン選びが非常に難しくなります。
例えば、ベースクロスの面にある窓とアクセントクロスの面にある窓。
カーテンが同じ場合、それぞれに合う色にしなければなりません。
それが難しいなら、カーテンをそれぞれ替えればいいと考えますが、
一つの部屋でカーテンが違うというのはかなり不自然です。
あえて色を変えたい場合は、カーテンでなくシェードやロールスクリーンを選択したほうがいいでしょう。

素材の違いはアクセントになりにくい

たまに色は同系色だけど、凹凸や模様でアクセントに、という事例を見ますが、
あまりおすすめしません。
それは壁はそれほどまじまじと見るものではないからです。
サンプルで二つを眺めるとアクセントに感じるかもしれませんし、非常にセンスよくまとまっているように見えるかもしれません。
でも、実際にはクロスは壁に貼られるもの。
普通、家の壁はじっと見るものではないため、想像以上にアクセントにはなりません。
せっかくのアクセントなのに部屋に普通に溶け込んでしまっては意味がないですよね。

家具、家電のことも考える

生活するには家具、家電が必要不可欠です。
それらが置かれることも考慮してください。
大型の家具、家電をおく場合、壁はかなり隠れてしまうこともあります。
特に、注意すべきはテレビ。
最近のテレビは大型化し、薄型になった為、コーナーでなく壁面に置かれます。
そうするとテレビボード+テレビで、アクセントクロスが大きく隠れることになります。
家具、家電で注意すべき物として、もう1点要注意のものがあります。
それはソファです。
家具、家電のほとんどは、木の色や白や黒などの無難な色のものが多いと思います。
ただ、ソファは物によってかなり強い色のものがあります。
さらに、その色の面積も大きい。
強い色のソファを選び、その色がアクセントクロスの色と喧嘩するような色だとコーディネートはかなり難しくなります。
あえて色を喧嘩させるというのも、面白いコーディネートになるのですが、かなり難しいため、無難にまとめる場合はアクセントクロスと同系の色、または、ベージュなどの無難な色のソファを選べば、アクセントクロスの前でも問題なく収まるでしょう。

つながる空間は要注意

広いLDK。
さらに、もう一部屋、畳スペースなどが一応間仕切りはついているけど、普段は一体として使うこともできる。
最近はこんな間取も多いと思います。
このようにいくつもの部屋がつながって使えるというような間取の場合、それぞれの部屋にアクセントクロスがあるという状況になっている場合もあると思います。
こんなとき、各部屋の雰囲気がちぐはぐにならないように気を付けたほうがいい。
例えば、畳スペースはどうしても和の雰囲気となります。
それとLDKがつながっていてアクセントクロスと畳スペースが同時に視界に入る場合、二つのまったく違う雰囲気と色使いがすごいミスマッチになることがあるのです。
これは個別にみるとまったく問題が無いため、見過ごされがちな失敗と言えます。
個人の感覚で好みの問題でもあるため、その雰囲気の組み合わせが、ありなのか、なしなのかは、本当に難しいとは思いますが、つながりのある空間の場合は、個別の空間だけでなく、つながったときの雰囲気も考えておく必要があります。

部屋を狭く感じる

アクセントクロスを採用すると、基本的に部屋を狭く感じることが多いです。
それは当然の結果。
白系のクロスが一番部屋を広く感じます。
それにアクセントを加えることになりますので、その色は白よりは絶対に濃い色、圧迫感のある色になる。
結果、必然的にすべての壁を白系のクロスにするよりも狭く感じることになります。
それほど影響のない色もありますが、広く感じることはありません。

どの部屋に採用するか

せっかくの注文住宅。
すべての部屋にアクセントクロスを採用しようなんて考え方はあまり賛成できません。
まず、アクセントクロスの特徴として、他のインテリアへの影響が大きすぎるため、その後の家具やカーテンなどのインテリア関係の購入時に意外と邪魔になることがある。
さらに、寝室などのプライベート空間にそもそもアクセントクロスが必要なのか?という考え方もあります。
アクセントクロスはお客さんが来た時に目を引くもの。
あくまで来客時などに効果を発揮するのがアクセントクロスです。
家族にとっても、初めは目を引くかもしれませんが、毎日見ていればすぐに何も感じなくなります。
アクセントが有っても無くてもただの壁です。
引越してすぐは気に留める存在ですが、あっという間にただの壁になる。
すぐに、ほとんど気にも留めない存在になってしまうアクセントクロスにこだわる必要なんて特にないともいえます。
このように考えると、きわめてプライベートな空間である寝室にアクセントクロスが必要だろうか?という疑問が出てきます。
考え方次第なのですが、あまり人の目に触れないところにアクセントクロスは必要ないのでは?と思ってしまいます。

同じ色のインテリアを一部に使う

アクセントクロスと同系色のインテリアを採用すると部屋に統一感が生まれます。
インテリアの色には気を付けなければいけないのですが、アクセントクロスと同じ色のダイニングチェアの張地にしたり、ソファにおくクッションを同じ色にする。
こうすることによって部屋全体に統一感が生まれ、より洗練された印象となります。
ただ、あくまで一部で色を揃えるという程度にしておきましょう。
すべて同じ色にしてしまうと、単純にアクセントクロスの効果が薄れるだけになってしまう場合もあるので気を付けてください。

とりあえず注意すべき点はこれくらいでしょうか。
このあたりを考えつつアクセントクロスを決めれば、失敗はあまりしないのではないでしょうか?

ただ、色の組み合わせによる良し悪しや感じ方は、人それぞれ異なるものです。
そして、家というものは、結局のところ自己満足が一番大切なものでもあります。
特にクロスは、どんな色だろうと生活する上で困ることはあまりありません。
ですから、他人の評価なんか気にしないで、ちょっとやりすぎたかな、というくらい大胆にアクセントクロスで遊ぶのも正しい考え方です。
クロスなんてものは、多少費用はかかりますがその気になれば張替えも可能です。
失敗を恐れず大胆に選ぶことも失敗しないコツかもしれません。
また、アクセントクロスを採用しない、というのもまったく間違ってはいません。
アクセントクロスというのは、あくまでも部屋にアクセントをつけて目を引かせるものです。
家具や他に飾るものなどがあり、それが十分目を引くものであるなら、アクセントクロスは必要ない、むしろないほうが自然な場合もあります。
新築の時はせっかくだからなんでもやってみたい、と考えてしまいますが、無理に採用することはないと思います。

そして、インテリアを考える上でアクセントクロスが意外と邪魔をすることもあります。
実際の邪魔ではなく考える上での邪魔。
この部屋は何もないからアクセントクロスで・・・なんて考えてないでしょうか?
実際は部屋のつながりやインテリア、家具などによって変化を付けたほうがいいのですが、アクセントクロスを使えば大丈夫という考え方になってしまい、インテリアをあまり考慮しないまま家の間取が進んでしまう場合が多いのです。
できればアクセントクロスを使わなくてもいいような間取、インテリアとしたほうがいいと思います。
クロスはリフォームで簡単に変えることができますので、それでも部屋に変化を付けたいと思ったなら、10年後、15年後にリフォームするというのもいいかもしれません。

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